
クラウドソーシングとは、群衆(クラウド)に業務委託(ソーシング)するという意味で、企業や個人事業主がネット上にいる不特定多数に仕事を依頼する発注法のことです。
企業と個人でやり取りをするのは双方ともに手間がかかりますので、その手間を請け負い、仲介役をビジネスとして行っているのがクラウドワークスやランサーズなどの仲介業者です。
クラウドソーシング仲介業者はいくつかありますが、日本を代表するのがクラウドワークスとランサーズです。
クラウドソーシングで仕事をしているフリーの方はどちらにも登録している人が多いですが、あまり分散して仕事をすると報酬も分散して手数料負担が増えることもあります。
できれば一つに絞って仕事を行うほうが賢明ではあるのですが、ではどこが一番いいのか、経験がないと分かりづらいものです。
そこで今回はクラウドワークスとランサーズのどちらに比重をおいて仕事をすればいいのかを中心に、お話を進めていきたいと思います。
クラウドワークスとランサーズ、どちらを選ぶべき?

クライアントの仕事を集めて、カテゴリー別に並べて仕事を探している人が探しやすいようにし、報酬のやり取りも一手に引き受けるシステムは両社とも変わりません。
では特徴の違いはどこにあるのでしょう?細かく見ていくことにしましょう。
手数料の違い
仲介してもらっているからこそ安全に確実に仕事を受注できるのですから、当然手数料は発生します。
もしこれが嫌なら、各企業を回って自分で仕事を探してくるしかありません。
手数料は報酬から天引きされますが、できれば手数料は安いほうがいいでしょう。
クラウドワークスとランサーズの手数料の違いはこのようになっています。
クラウドワークス | ランサーズ | |
20万円以上 | 5% | 5% |
10~20万円 | 15% | 10% |
10万円以下 | 20% | 20% |
ほとんど変わりません。
プログラミングやWebデザインなど特殊な技術を持っているなら10~20万円は余裕で達成できると思いますので、その場合はランサーズを選べばいいと思います。
しかし、特にこれといったスキルがなく、データ入力やライターなどをやろうと思った時、よほどタイピングスピードを上げていかないと10万円を超えることはなかなか難しいです。
10万円を超えるまではどちらか1つを選んで練習しながら仕事をして、10万円を超えるようになればランサーズに切り替えるのも一つの方法です。
最初からクラウドワークスのまま、10万円を超えたら一気に20万超えを目指してもいいでしょう。
とにかく、報酬を分散させないことを第一に考えていきましょう。
せっかく稼いだのに2社にまたがっていると、手数料の二重取りで手取りが大幅に減額しますので、やるなら1本に絞ることをおすすめします。
報酬支払の安全性
報酬の支払いも両社とも同じようなシステムを取っています。
「仮払い」というシステムで、クライアントが報酬予定額を先に支払い、クラウドワークスまたはランサーズが預かる形を取ります。
無事に納品が完了して検収OKになると、預り金になっていた報酬が受注側に支払われます。
こうしておけば、納品を受けたまま報酬を支払わずに消えるというトラブルを防ぐことができます。
私はクラウドワークスを中心に利用していますが、今まで一度も報酬トラブルはありません。
クラウドワークスからの振込も滞ったことはありません。
両社とも、お金の面では安心して利用できるサービスだと思っていいでしょう。
仕事の獲得のしやすさ
ここが受注側にとって大きく違いがあるところです。
クラウドワークスは1件の募集に対し複数人の採用ができるシステムですので、応募して条件が合えば採用になる確率は高いです。
一方、ランサーズの方は1件の募集に対して1人しか採用しないシステムになっていますので、早いもの勝ちの競争で仕事を獲得する必要があります。
やはり単価が高く稼げる仕事ほど応募が殺到するので、実入りの良い仕事がなかなか取れない日が続くこともあります。
私はどうもこのシステムが苦手で、手数料は少々高くてもクラウドワークスを中心に利用しています。
イメージの違い
ライターの感覚ですが、なんとなくランサーズは「初心者向け」というイメージがあります。
クライアントになる側の意見などを聞いていると、ランサーズでは質の高い記事は集まりにくいと言っているのを聞いたことがあります。
対してクラウドワークスはライターの質が比較的高めで、少しでも品質の高い記事を求める事業主はクラウドワークスに流れる傾向があります。
ランサーズを利用しているクライアントは、質の高いライターを引き抜くために数を打って探している雰囲気さえあります。
クラウドワークスでも引き抜きはありますが、ランサーズよりは頻度は少ないでしょう。
実績と評価さえ高めておけば、引き抜かれなくても仕事は潤沢にあります。
まとめ

ほとんどの条件が一緒で、仕事の獲得のしやすさとイメージだけが違うので、結局どちらを選ぶか余計に迷うと思いますが、私はクラウドワークス一本に絞ったほうがいいと思います。
ランサーズもシステムはきちんとしているのですが、競争で仕事を獲得する雰囲気がイメージの低下に繋がっていると思います。
その点クラウドワークスは淡々とはしていますが、生真面目で誠実なイメージがします。
すべて私の主観ですので、選ぶ時は1ヶ月はクラウドワークス、もう1ヶ月はランサーズと分けてトライしてみてもいいと思います。
その結果、どちらにするか決めるといいでしょう。